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防虫剤などとして人々の暮らしを支え、現在では、アロマ(香料)としても 注目される福岡県知事指定特産民工芸品「天然樟脳」をご紹介します。
福岡県内では唯一、みやま市の内野樟脳で守られ続けています。
樟の香りが濃縮された、真っ白な結晶。
人の手により、手間と時間をかけ作り上げられます。
日本では古くから、服に虫を寄せ付けないとして「防虫剤」として、この樟脳が重宝されてきました。
この雪のように白く美しく、爽やかな香りの天然樟脳を、守り続ける工場が福岡県みやま市、瀬高にあります。
内野樟脳製作工場
ここで、天然樟脳の技を守り続けている人がいます。
内野和代さん。
たくさんの工程があり、重労働でもある天然樟脳づくりを一手に担っています。
内野さん)創業者が嘉永(かえい)の生まれなんです。
それからさかのぼって行くと150年くらいなります。
化学製品を一切使わず、水と炎だけで作ったものが天然樟脳になります。
今、天然の物が見直されつつありますよね。
それといっしょで天然樟脳は香そのものも優しいですし、樟脳を入れて保管していた衣類でも、出して風にさらしておくと、すぐに着ることができるというところが特徴です。
天然樟脳作りはまず、樟を仕入れることから始まります。
近くの神社などから、伐採を頼まれることもあるそうです。
仕入れた樟の丸太は適当な大きさにし、汚れのついた樹皮を削り取ります。
そして、この大きな原木を円盤切削機で細かくチップにしていきます。
高く積みあがった樟のチップからは、すでに、爽やかな、良い香りが漂っています。
出来上がったチップは大きな甑に詰め、竈に火を入れ、チップを入れ替えながら ゆっくりと時間をかけ蒸留していきます。
樟からあがった蒸気は、冷却層に流れ込みます。
そして、この冷却層を空けると、樟の結晶「樟脳」とアロマオイルとしても使われる樟脳油がたっぷりとたまっています。
冷却層からゆっくりと、丁寧に、この樟脳の結晶をすくい上げていきます。
最後に圧搾機で樟脳の結晶を絞り、油分と、水分を搾り取っていきます。
麻縄を解くと、雪のように真っ白な結晶が現れます。
最後に塊を割り、形を整え、商品に仕上げます。
樟が、この天然樟脳に姿を変えるまで、1週間。
長い時間と、手間ひま、そして内野さんの思いがこもった結晶なのです。
内野さん)こちらに戻ってきてからなので30年くらいやっています。
戻ってきたころは、職人さんが2人くらいいたので、最初は手伝い程度でしか関わってませんでした。 それが2人でやるようになって、自分が見てたことが今に繋がっています。チップづくりにしても、後ろでみていたんで…あーこういう時はこうするんだぁーっていうのは、見て覚えましたね。
見聞きですよね。
だからマニュアル本があるわけではないので、五感で覚えるしかないんです。
それを二人でやっていたおかげで、自然と身に付いた…だから今から思えば、それが良かった、ありがたいなぁって思いますね。
今は亡くなった主人と一緒にやってたころは、家業として軽い気持ちでやっていました。
それが天然樟脳、伝統工芸品と言われるようになって、少し肩の荷が重いなぁ~と思う部分もありました。
今は、素直に認めて、自分の身の丈でできることはやっていければいいなと思っています。
ありのままで、自分の出来ることを精一杯やるだけです。